カスタマーとの共創価値をつくること、つまりカスタマー・エンゲージメントの構築は、購買金額も大きく、結果的にライフタイムバリューつまり顧客の維持・拡大に寄与する。良品計画 IDEA PARKはその好事例であり、先進事例と言える。
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カスタマー・エンゲージメントの構造化に関する考察、今回は最終章となる完結編。
前回の記事で、様々な業種の企業を対象に、弊社なりの手法でカスタマー・エンゲージメントの定量結果やエンゲージメント構築の構造化分析の結果をお伝えしていますが、今回は、良品計画さま(以下、敬称略、「MUJI」とさせて頂きました)にもご協力いた、実際の顧客の購買傾向をお伝えしたいと思います。

MUJIにご協力頂いたのは、実際の顧客の購買頻度や購買額と良品計画が提供するアプリやソーシャルメディア、イベントやネット上でのコミュニテイへの関与つまり、カスタマー・エンゲージメントの構築度合いについて分析を行いました。

MUJIカスタマーのセグメント化とLTVとの分析

カスタマー・エンゲージメントの構築度合いは、顧客を以下4つのセグメントに分類しています。

  • アプリ参加→MUJI passport
  • SNS参加→FacebookやInstagramでの共有
  • イベント参加→イベントやワークショップへの参加
  • 共創参加→IDEA PARKへの参加

それら顧客セグメント別に、年間の購買頻度と購買金額を比較すると以下の結果となりました。

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今回はMUJI顧客を4つのセグメントに分類していますが、一般的に参加や関与へのハードルが高い顧客セグメント程、購買頻度も購買金額も高いという結果が明確となりました。

参加への深度による顧客セグメントの定義付け

それぞれの4つの顧客セグメントは、良品計画に置き換えた場合、以下内容で定義付けすることが出来るでしょう。

  • アプリ導入:ロイヤリティーの高い顧客
  • SNS参加:ソーシャル時代におけるロイヤリティの高い顧客
  • イベント参加:リアル店舗も含めた優れた顧客体験の共有や参加意識の高い顧客
  • 共創参加:単なる参加に留まらず意見や顧客体験の提示や企業との共創意識が最も高いエンゲージメント顧客

最も購買頻度や購入金額が高い顧客が共創のために利用する企業と顧客とのコラボレーションの場が、IDEA PARKであり、そのコミュニティを通して、カスタマー・エンゲージメントを形成していると言えます。

共創価値創出のためのMUJI IDEA PARK

IDEA PARKとは、顧客から寄せられた新商品や改善等の意見をWeb上で全てを公開し、MUJIや顧客同士がコミュニケーションをするWeb上のコミュニティ。

決して押し付けではない、お客様に寄り添うIDEA PARK 利用ガイドの紹介文をそのまま紹介しましょう。

IDEA PARKご利用ガイド
私たちは、みなさんとの相互理解を深めるコミュニケーションを大切にしたいと考えています。
みなさんとの対話を通してモノづくりを進め、同時に無印良品の考え方をお伝えしていきます。
これからの時代に向けて、みなさんの声をモノづくりにつなげる仕組みをより強化していくため、くらしの良品研究所に「IDEA PARK」を設置しました。
みなさんの声をものづくりの現場に活かしていくこの取り組みをより現状の商品開発の流れに沿った仕組みにし、たくさんのリクエストから新たな開発の芽を見つけて行けるようにして参ります。


さらに、IDEA PARKの参加によって、アイディアを投稿したり、他ユーザーへの「良いね」、他ユーザーから「良いね」されることにより、コミュニティ内でのポイント(MUJIマイル)がゲーミフィケーションの手法により参加意識を高める仕組みる作りを提供しています。

これまでの記事でもお伝えしてきた、機能的満足よりも情緒的満足の提供、顧客の参加意識を高めるための仕組み作りがまさにIDEA PARKであり、日本を代表する先進事例かつ好事例と言えるでしょう。